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ゆうあい工房

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インフルエンザ

インフルエンザの症状
 A 型またはB 型インフルエンザウイルスの感染を受けてから1~3 日間ほどの潜伏期間の後に、発熱(通常38 度以上の高熱)・頭痛・全身の倦怠感・筋関痛などが突然現われ、咳・鼻汁などの上気道炎症状がこれに続き、約1 週間の経過で軽快するのが典型的なインフルエンザで、いわゆる「かぜ」に比べて全身症状が強いのが特徴である。とくに、高齢者や、年齢を問わず呼吸器・循環器・腎臓に慢性疾患を持つ患者、糖尿病などの代謝疾患・免疫機能が低下している患者などがインフルエンザに罹患すると、原疾患の増悪とともに、呼吸器に2 次的な細菌感染症を起こしやすくなることが知られており、肺炎、気管支炎などの合併症を起こし、入院や死亡の危険が増加する。小児ではこれらの合併症に加えて中耳炎を起こしやすく、気管支喘息を誘発することもある。
 この様な、インフルエンザに罹患すると重症化したり致死的な合併症を起こしやすい人はハイリスク群とよばれ、インフルエンザ対策上、予防・治療の対象として最も優先順位が高いとされている。
 小児のインフルエンザ患者に解熱剤としてアスピリン等のサリチル酸製剤を投与すると、稀に脳浮腫・脂肪肝を主徴とする予後不良のライ症候群を起こすことがある。アスピリンの長期投与を受けている小児では、インフルエンザの予防が大切である。
 一方、近年インフルエンザの流行期に、幼児を中心とした小児において、急激に悪化する脳炎・脳症などの重症神経系合併症例が増加することが明らかとなり問題となっている。厚生労働省「インフルエンザ脳炎・脳症の臨床疫学的研究班」(班長:森島恒雄名古屋大学医学部教授)で行った調査によると、毎年50 ~200 人のインフルエンザ脳炎・脳症患者が報告されており、その約10~30%が死亡している。臨床経過や病理所見からは、上記のライ症候群とは区別される疾患と考えられるが、原因は不明である。インフルエンザ脳炎・脳症の増加の原因については先の研究班で詳細な調査が続行されており、すでに一部の非ステロイド系消炎鎮痛剤の使用との関連性が疑われているため、それらをインフルエンザの治療には使わないよう注意が求められている。(詳細はhttp://idsc.nih.go.jp/others/topics/inf-enc.html を参照)。


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